我未足得木鶏

ディプロマシーについてあれこれ。

メガシヴィライゼーションにおける「拡張」と「抑止」に関する一考察

(注意)以下の文章は全プレイヤーはトップを目指してプレイする、を前提に書かれております。


まずメガシヴィライゼーション(以下メガシヴィ)には「拡張」と「抑止」の要素が存在します。
この二つの要素を考え、その上で1位を目指すにはどうすれば良いのか?を初心者ながら考えてみます。


メガシヴィにおける拡張とは


拡張は


① 人口を増加させ都市を立ててそれを維持して交易品カードの獲得枚数を増やし、
② そのカードを基に交易し、技術カードを購入し、
③ 技術カードが①②をさらに容易にする。
の繰り替えしになります。

 

勝利点のほとんどが技術カードとAST(時代進捗度)で決まり、ASTの進捗の大きな壁が技術カードです(都市数もありますがこれの回復はかなり容易です、少なくとも要求される最大数5は)。
よってメガシヴィでは適切な技術カードを適切な時期に(またはより早期に)獲得する必要があります。

 

で、この獲得の資本となるのが交易品カードです。 この交易品カードには同種類のカードをよりたくさん揃えるとボーナスが発生するという特徴があります。
このボーナスは非常に大きく、高レベルの交易品カードがバラバラな状態よりも低レベルのそれがたくさん集まっている方がより大きな点数を生み出します。
極言すればメガシヴィで勝つためには「交易品カードを揃えれば良い」と言えます。

 

交易品カードを揃えるためには交換時間に相手と協力しあう必要があります。 「メガシヴィは協力してお互いに成長しあうゲームです。」と言うのはここの部分ですね。
ただあくまでもこの「協力」というのは相手<=自分で成立するものであって、結果的にはすべてのプレイヤーより多くのものを獲得するプレイヤーが生まれます(ここの「獲得」は直接的な点数だけではないとは思いますが)。
交換で成功したプレイヤーは他プレイヤーに対して優位に立ちます(より多くの・より有効なカードを手に入れます)。
ここで問題なのは「優位に立てなかった」プレイヤーが「優位に立った」プレイヤーに交換のみで逆転するのは非常に難しいと言う事です。
なぜなら技術カード自体がボーナスを生むので完全に均衡した交換でも差が開いていくからです。

 

そのことは「優位者を抑止する」要素を生じさせます。


抑止とは


メガシヴィで勝つためには「交易品カードを揃えれば良い」のですから勝たせないためには「交易品カードを揃えさせなければ良い」訳です。

この為には


① 交易品カードの入手源を断つために相手の都市を破壊する → 戦争
② 交易品カードを揃えさせない → 交易封鎖
があり、この二つを考えてみます。

 

まず戦争ですが、、、この要素のメリット・デメリットを論じる前にハッキリ言ってこの要素は「嫌われてる」ように感じます。
この「嫌われている」を分析すると多くの要素が含まれいて、かなり長くなるのと嫌われている部分を書くのもあれなのでバッサリ割愛します。
恐らくですが戦争が「メリットの獲得のため」「抑止のため」といった勝利を目指すための行為ではなく、戦争それ自体が目的になったりヘイトのぶつけ合いに堕すシーンが多く発生したからだと考えています。
「戦争は結局は損です」という発言をよく聞きますが、これは説明の短縮+その辺を表してるんだろうなあ、と理解しています。

 

次に交易封鎖です。
この行為を「優位者との交易を断ち、それ以外のプレイヤーで交易品カードを交換しあう」と定義します。

実際にも

https://www.yurudie.com/game/sharyo006

で行われていましたね。

 

これをやられると封鎖された側は非常に困ることになります。 何せカードを揃えることが出来ないからです。
さらに封鎖側の抑止にかかるコストは非常に低いです。 
例を挙げてみましょう。 9人プレイで1プレイヤーが独走状態でそのプレイヤーに8名が封鎖します。
封鎖側が失ったのは交易品の(大体)11%とアクセスする機会です。 ただこの機会損失は8名平等に受け取る訳で、実際には1プレイヤーに負担が圧し掛かります。
これは封鎖によって優位者がそうでなくなり、またターンの経過で封鎖されたプレイヤーが自前で交易品カードが拡充されることで彼との交易にメリットを感じた封鎖側が崩れることで自然解消することになります。
だから別に永遠と続く訳でもないです。


このように抑止は強力であり且つローコストです。


なぜ抑止が機能しないのか? 


抑止が機能しない理由として


①優位者がそれを隠匿するのに成功 →

これは優位の本質が技術カードであり、数値として明示されているから難しいと思わます。 ただその「解釈」をあれこれ理由付けするのは有効に作用することもあるでしょう。 正直プレイヤーレベルに大きく左右されるでしょうね。
②抑止行為に関する生理的な忌避感 → 

抑止とは攻撃であり、相手を攻撃するという行為自体に忌避感を持つボードゲームプレイヤーは多いです。 これはこれで相手の考え方なので尊重しましょう。
③1位を抑止する動機のないプレイヤーの存在 → 

ここをメインで考えてみましょう。
1位を抑止する理由とはそうすることで自分が1位になれる機会が発生するからであり、その機会がないプレイヤーからすればどうでもいい話です。
それに2位3位から1位を狙う動機づけはプレイヤー皆が強いでしょうが、正直8位から7位に上がるための動機づけを同じレベルで保つ自信は自分にもないです。


勝利のために・上記を踏まえた結論

 

戦略1・・・
序盤から優位を確定させ、その優位さは徹底的に誤魔化す。 「これはそこまで優位ではないのですよ」「自分ではなく実はA国が有利なのですよ。」という具合。
抑止行為を発生させない、させても軽度に留めるために徹底的に感情面でのマイナスを無くしプラスを高める。 心理面での動きが大きい国を「友好国」化する。
盤面を混戦状態に持っていき、上位層と下位層を分離する。 抑止に協力する動機付けを持つ国を減らす。

初心者が多く、経験者との位置関係によって有効に働く戦略だと思います。

 

戦略2・・・
優位の確定をできるだけ遅らせ、その差を最後に縮める。 または敢えて2位につく等して抑止を自国に発生させない。

経験者が多いときに有効だと思います。

 

以上です。