我未足得木鶏

ディプロマシーについてあれこれ。

ストラグル・オブ・エンパイア ロシアプレイレポ(プレイ2回目)

 

5人プレイ ロシア(自分)・フランス・スペイン・イギリス・ネーデルランド

オーストリアプロイセン)の2国はNPC

 

※ 今プレイは初版のゲーム本体とルールを使用し、一部煩雑な部分をリニューアル版のルールと差し替えてのプレイになります、よって使用する文言等にリニューアル版とは差異が発生しています。

また完全に記憶頼りで記述していますので実際のプレイと齟齬があるかもしれませんがご寛恕下さい。

 

 

第一戦役 フランスの嵐

 

まずロシアの初期権益の配置はドイツ諸州や地中海地方といったゲームで最も豊かなエリアを中心にバランス良く散らばり、正直最良と言える形となりました。

また各国も(引き直しありの新ルールを採用してるのもあり)この時点で大きな差は無かったように思います。

 

ゲーム開始から大きく動いたのはフランス。

「傭兵」「陸軍教練」「陸軍省」などの攻撃的な進歩タイルを獲得し、それを使用しながら積極的に他国を攻撃して勢力を拡張して行きます。

ロシアやスペインはフランスの敵対陣営であり、その対象となりましたが、どちらかと言えばその対象になったのはスペインであり、スペインも対抗しますがフランス軍に敗北し、損害を被る形になりました。

ロシアは目立った動きをすることなく、力を蓄えるも正直あまり上手く行動できていなかったように思います(主に進歩タイルの選択において)。

 

・・・

 

第一戦役終了時の勝利ポイントはフランスが首位27Pでロシアが次席で23P、ネーデルランド21Pと続く形に。

フランスは最大権益圏を築き、軍事力も(質量共に)他国に優越していますが、それを得るために大分借金しました、これがどう出るでしょうか?

 

 

第二戦役 ネーデルランドの反撃

 

PL陣営の組み分けで引き続き同じロシアとフランスは別れることとなった第二戦役。

フランスは最大権益圏を築き、軍事力も(質量共に)他国に優越していますが、それ故にこの戦役で叩かねば独走を許してしまうので各国は激しくフランスを攻撃することになる戦役でした。

攻撃の主力となったのはネーデルランド軍であり、フランス軍と激しい戦いを各地で繰り広げ、他国軍もそれに追従します。

だがロシアはフランス攻撃には加わらずフランス権益圏とは重ならないように地盤を拡張・強化するように動きます。

フランス軍も防戦と反撃に忙しく、それに干渉してくることはありませんでした。

 

・・・

 

第二戦役終了時の勝利ポイントはロシアが首位55Pでネーデルランド51Pと続き、フランスとスペインは50P。 

ポイント自体には大きな差は無いですが、

 

フランス 27 ⇒ 23 と権益圏が縮小してるのに対し、

ロシア  23 ⇒ 30 と権益圏は拡大している(ネーデルランドも21 ⇒ 30に)。

 

よってポイント差以上に「先行き」には違いがある筈ですがロシアとしてはそれをどう埋めさせないか?また猛追してきたネーデルランドにどう対処すべきであるか?

といった点を考えて動くことになります。

 

 

第三戦役 「大連合」

 

まずロシアは陣営の振り分けで、

A・フランスとの同盟を提案すること。

B・そのためなら資金は幾らでもつぎ込むこと。 を宣言します。 

 

ロジックは以下

 

「フランスは最強の国家であり、ロシアもそれに次ぐ軍事力を保持している。

だから我々両国が戦えばその傷は大きく深いものとなり、そうすればその痕を他国が襲い、彼らに利をもたらすのであるから、我々は協力しよう。」

 

「もしこれを拒否してフランスがロシアを上回るような巨額の資金を(借金して)注力すれば、フランスは戦争のための資金を調達できないだろうし、無理して徴収した上で1~2度敗戦するようなことになれば社会不安度(借金や軍の敗北で上昇する)に耐え切れず国家が崩壊するだろうし、ロシアはそうさせるであろう。」

 

「両国の勝利ポイントにそれほど大きな差は無いので拡張先は他に向けよう。」と。

 

これら心の底からロシア・フランス両国の安寧を祈ったコムイスキ露外相の提案は受諾される運びとなりました。

またこれを受けイギリス・ネーデルランド両国もこちら側に追従し、

 

A陣営 ロシア・フランス・イギリス・ネーデルランド(全国がPL国)

B陣営 スペイン・オーストリアプロイセン(スペインのみPL国で他はNPC

 

と振り分けられました(スペインが露仏同盟を崩すため巨額の資金を注入するもロシアはそれを優越する資金を注入した)。

 

さてロシアのフランス対策は上記で済んでいますがネーデルランド対策はどうするのか?

勝利ポイントにも差が最も少なく権益圏でも等しい相手が同盟側に加わっているのであり最も脅威なのは寧ろこちら側かもしれませんが、

① 第二戦役でフランスから奪った権益圏が「食い散らかし」の状態になっている。

② またそのための借金で相当に社会不安度が高まっていること。

この辺を突こうと思います。

 

・・・

 

こうして始まった第三戦役ですが、皆一様に「やることが無い…」と発言。

ほぼほぼPL国の権益圏にお互い手を出せなくなってしまったのであるからそれは実際そうでしょう。

 

ロシアは「海賊」「奴隷の反乱」といった同盟国でも攻撃できる進歩タイルでネーデルランドの権益圏を中立化、それをフランス軍が奪うのを尻目に「産業改革」を2回獲得し、6P勝利点を上澄み、借金やそれらで高まった社会不安度は「政治改革」で解消するなどほぼほぼお買い物で第三戦役を終えました。

 

 

終了

 

最終盤面

 

ロシア 86P

フランス 70P(社会不安度2位で-4P)

スペイン 65P

イギリス 61P

ネーデルランド 58P(社会不安度1位で-7P)

 

 

まとめ

 

ネーデルランドの退潮が目を引きます。 社会不安度のマイナスを抜きにしても第二戦役から第三戦役で権益圏が、30 ⇒ 14と半分以下になっており、このことは本作の逆転できる度合いの大きさや「権益圏は如何に有るべきや?」等多くの示唆を与えてくれているように思います。

逆にロシアは23 ⇒ 30 ⇒ 27と安定的な勢力圏を確保することができており、そのために向けた布石を打てたのが良い結果に繋がったようです。

 

インスト込みで5時間を超える長時間のゲームになった今回。

同卓頂いた皆様に感謝申し上げるとともに、楽しんで頂けていたら良かったなあ、と思いつつ筆を置く。

 

 

おまけ

 

ストラグル・オブ・エンパイアにおいて最も重要な進歩タイルとは何か?

それは間違いなく「陸軍教練・Army Training 」である。

これは6金で6枚あり「相手国より1枚でも多く所有しているPLは陸上戦闘において戦力を+1する」という効果があるのだが、なぜこのタイルが最も重要なのか?

 

それは本作では戦闘の敗北の影響は非常に大きいからである。

本作は2アクションが5手番で一つの戦役を構成しており、それが3戦役あるので計30アクション。

軍隊の設立に1アクションと1人口、攻撃に1アクションと2金、がそれぞれ必要である。

よって攻撃に失敗すると、2アクション・1人口・2金を失い、1社会不安度が高まってしまう。

一応攻撃側が相手ユニットと相打ちになったりダイスの合計値が7だったりして相手側がユニットを喪失した場合(自分の方が損害は大きいが)相手側にも損失が発生しており、状況によってはそれが必要な場合もあるであろうし、防御側になって敗北した場合でも相手に1アクションと2金は失わせている。

 

しかし小国(カウンター)攻撃の場合、敗北の損失は純粋な損失である。

そしてここがポイントなのだが小国攻撃で戦力が最終的に同数なら小国はそのまま存在する、つまり戦力値が同等の場合の小国攻撃は相当に不利なのであり、小国攻撃を選択肢から避けつつ(またはそこで敗北を重ねながら)プレイして勝利を目指すのは至難である。

 

もちろん大軍を投入しても良いが大軍の設立と維持には人口と維持費が必要でこれらは相反しているし、運用に「部隊を移動」アクションを多用すればその分アクション数が減ってしまう。

つまり「陸軍教練」タイル1枚で効率化される範囲と効果は非常に広く大きいのであり、「持たざるPL」に対する影響(能動的であれ受動的であれ)も考えればそれらはさらに増すであろう。

 

もし7人プレイで7手番目になり、または初手番で買うのを忘れて、といった状態で自分が買えなかったら「大変」なので出来るだけそうした状況にならないように立ち回ったほうが良いと思われる。

 

以上となります。